神奈川県出身
奥天は美術史におけるコンテクストを画面上から意図的に取り除くことで、絵画が孕んでしまう美術史的な背景や絵画空間内に配置されたモチーフから伝わってしまう過剰な意味性をシャットアウトし、美術史によって解釈される範囲よりもさらに広く普遍的な感覚で人々が触れることのできる絵画表現に取り組んでいます。 作品との出会いは人と人との出会いのようにアクシデントめいたものとして捉えており、幾重に重ねたレイヤーと無邪気に画面上で飛び散る絵の具や矩形の支持体により構成される奥天の作品は、壁に飾り鑑賞するという絵画の枠組みを越え、一つの「物」としての存在感を鑑賞者に与えます。 描画材が生まれる前の線の成り立ちは轍や削られた溝のようなものが最初であり、線というのは凹凸になっているのが自然であると考えます。 奥天は「造形的なプロセスで絵の具を置いている」と語っています。 それは絵画を通して鑑賞者とコミュニケーションを図ることを目的としており、厚みのある絵の具や薄い層の中にある微細なレイヤー、マスキングテープを用いた最下層からのアプローチは制作の際に行ってきた一手一手の構成を顧みて鑑賞者が再考し積層構造を追体験できるように仕向けています。
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