キム・ドヒは時間に応じて変化する物質と身体、または視覚以外の感覚を増幅させる方式を主に使用して、人間が生きている状態がどのように感知されるかを探求している。
2017年に始まったキム・ドヒの「The Beach under the Skin」シリーズは、作家の感情的な原型が形成された故郷、韓国初の近代的造船所の密集地である釜山・影島の カンカンイ村でモチーフを得た作品である。
作家は古い船の錆をはがすときに使う同じ道具と方法でギャラリーや美術館の壁を⻑時間研いた。すると⻑年複数重ねて塗料が塗られたギャラリーや美術館の白い壁は、繊細で静かだが、強い芯をもつ触覚的作品になった。そして作家は膨大な塵や振動を伴う行為の結果、生まれた壁の粉をその下にビーチのように集め、巨大なインスタレーション作品を作った。
この作品は作家の体に刻みこまれた経験とイメージを具体的かつ感覚的に引き出した大胆な作品という評価を受けている。
“私は言葉を学ぶ前に船の錆をはがす音で朝目を覚ました。カンカンイおじさん(船の修理労働者)の研磨機が⻑時間錆粉を嵐のように飛ばしてフジツボやムール貝、錆をはぎとると船の元の色が見えてきた。⻘い船の下にはオレンジと赤が出てきて、赤い船の下には⻘と黑色が出ていて、数え切れない無数の汚れや傷が時間の流れを感じさせた。 / Dohee Kim
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